「くま」の津軽三味線指南日記

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2004年3月3日(水)
津軽三味線指南日記スタート

鍋谷先生の所にお世話になって、本格的に津軽三味線の指導を受け始めて1年と1ヶ月が過ぎました。
当初は今までの悪癖を徹底的に矯正されたので、半ば登校拒否児になりかけたこともありましたが、なんとか続けることが出来ました。
先輩方、兄弟弟子のみなさんとのさまざまな出会いもあり、想像だにしていなかった充実した1年でした。
何故か自分には一生縁が無いだろうと思っていた、津軽三味線全国大会にもエントリーすることになってしまい、本番まであと2ヶ月、ここに来てちょっとスランプに陥ってます。

2004年3月4日(木)
なかなかうまくいきません。

全国大会に向けて、曲弾きの手直しをやってるのですが、どうも後半がうまくまとまりません。
もっと時間があればなんとかなりそうなのですが、、、、。
おまけに、花粉症か風邪かわからないけど、鼻水が出て目が腫れぼったいのです。
いままで、花粉症になったことはないのですが、最近はある日突然花粉症になる人もいるとか言いますので、ひよっとしたら花粉症かもしれません。

2004年3月5日(金)
あと2ヶ月

GWの全国大会まであと2ヶ月になりました。
きのうも頑張って曲弾きの手直しをしていたのですが、なんとかこのパターンで行こうという構想だけはまとまってきました。
出場申し込みもしたし、レンタカーの手配もしたし、もう後戻りはできまっしぇーーーん(;>_<;) 。
さて、昨年の秋頃から先生の助言もあって3の糸を15番から14番に落としたのですが、その後3の糸の駒切れが多発するようになって先日の矢方舟でのおさらい会でも、曲弾きバトルの最中に3の糸が切れて寿命が縮まる想いをしました。
で、昨日、1500番のペーパーで駒の糸道を磨いて角を取ってみました。
なんとか切れにくくはなったようですが、いままでこのようなことには全く無頓着だっただけに、三味線を自分の使いやすいようにカスタマイズすることの奥深さというのを改めて実感しました。
そう言えば昨日の徹子の部屋で、世界的に有名な盲目のピアニストの梯さんが出演しておられて、ピアノの調律のみならず、ハンマーの重さやタッチまでも調整されるという話をされていました。
自分の音を出すためには、そこまで追求しなくてはいけないのだ、ということがよーーーくわかりました。というか実感しました。
たかが駒、たかが撥なのですが、やはりこだわらないといけないと言うことをあらためて実感した次第であります。
と言うわけで、昨日は1500番のペーパーの登場と相成った訳でした(^^)V(^^)V

2004年3月10日(水)
アクリル糸巻き

東京の「三味線かとう」さんにお願いしていたアクリル糸巻きが届きました。なかなか綺麗です。
一応屋外用の三味線につけてもらったのですが、体調が戻ったら駅の地下道へ行ってナカヤマ社長の横でお披露目してこなくては・・。
この屋外用の三味線、皮もゆるんできていて張り替えたいのですが、とりあえず外用ということにして破れるまで使おうか、と思っています。

2004年3月12日(金)
私のいとこのこと

実は私のいとこ(新潟市在住、60+α歳)は数年前から津軽三味線を習っていて、木田林松次先生の孫弟子なのです。
もともとは、私が加賀山会にいた頃に私に触発されて始めたらしいのですが、妙な因果で同じ木田流の孫弟子同士ということになってしまいました。
私の師匠の木田貫松輝先生は、木田貫松栄先生の直弟子でして、貫松栄先生はというと、故木田林松栄大先生の一番弟子、林松次先生は二番弟子なのです。
示し合わせて習い始めた訳でもないのに、妙な因果ですね。
と、言うわけで、私のいとこから電話があり、澤田勝明さんのCDから三下がりをコピーして譜面に起こしたので送るからチェックしてくれ、とのこと。
「つるとかめ」という評価の高いCDの中の三下がりなので、興味津々、ちょっと待ち遠しいなぁ、、、。

2004年3月14日(日)
今日はマチッパ

2週間経っても直らない風邪をひいてるのに、今日は富山CICでマチッパでした。
全国大会までのカウントダウンもあと1ヶ月半です。
今日は少しはうまく弾けたかな、と録音したテープを聴いてみましたが、ボロボロです。
テンポも勘所も全然だめです。テンポをしっかりとるのに機械式のメトロノームを買ってこなくては・・・・。

2004年3月18日(木)
津軽三下がり

新潟のいとこから三下がりの譜面が届きまして、テープを聴きながら譜面とにらめっこしてますが、なかなか難しいです。
鍋谷先生から三下がりを習うのは遙か先のことなので、ちょっくら自分で自習します。
三下がりの曲は、津軽音頭、弥三郎節あたりがありますが、最近弾いてないのでまた譜面を引っ張り出してきてさらってみなくては・・・と思っています。思っているだけ・・・??。
一昨日、メトロノームを買ってきました。で、メトロノームに合わせて練習してます。
テンポの乱れるところが一目瞭然です。修行が足らんっっっ!!!

2004年3月24日(水)
高岡駅地下道へ行ってきました。

先日、日曜日の晩に、高岡駅の地下道へ行って、中山君の横で三味線弾いてきました。
今まで、津軽5大民謡以外に結構多くの民謡を習ってきましたが、なかなか自分のものになっていないので、次に行くときまでには少しレパートリーを増やさないと・・・。
暇があれば、毎日でも行きたいのですが、なかなかこんな因果な商売をしていると、身動きが出来まっしぇーーん(;_;)

2004年3月24日(水)
はなわちえ「月のうさぎ」

はなわちえの「月のうさぎ」聞いてます。なかなか良いです。
「私のお気に入り」原曲はジョンコルトレーンの「My Favorite Things」なのですが、これはやられた!って感じです。なかなか目の付け所が良いです。
中村春子のCDはちょっと幻滅でしたが、塙智恵はなかなかエクセレントで良いですねーー。さすが上妻さんと同門だけのことはあります。
自分の練習はなかなか進まないのですが、聞くだけはウダウダといろんなCDを聞いてます。

2004年3月26日(金)
3の糸

先日より、師匠の意見に従い、全国大会までのトレーニングのために、3の糸を一番太めの15番にして弾いています。
4月下旬になったら14番に戻して本番モードに入ればいいとのことです。
が、細い14番に馴れてしまっていて、15番だとしんどいのです。指が筋肉痛になりそうです、というかすでに筋肉痛が始まってます。

2004年3月28日(日)
かけ声は難しい

今日は矢方舟で定期ライブでした。
師匠と中山君は他のイベントで不在、矢方舟は私が仕切るハメになってしまいました。
まぁ、何回もやってるので、段取りはほぼOKなのですが、合奏のかけ声が難しい........(>。<)
六段のかけ声は何とか大丈夫なのですが、新節のかけ声がなかなか厄介ものです。
練習していたときには何とかなりそうだったのですが、本番では何カ所かタイミングを逸してしまい、ご迷惑をかけました。
かけ声の練習も修行の一つです。痛感(_ _ )/

2004年4月2日(金)
古城公園花見の宴

昨日、突然に高岡の古城公園で三味線を弾いて花見をしようということになり、仕事を放り出して出かけてきました。
メンバーは中山君と市川さんと私の3人、2時頃から弾き始めて、市川さんは仕事と云うことで途中で帰られましたが、その後中山君と2人で4時半頃まで遊んできました。
なかなかギャリーも沢山集まって、いろんな人との出合いもあったりで、楽しい時を過ごしてきました。
桜は7〜8分咲きでここ数日の陽気で一気に開いたようです。来週になるともう散り始めると思いますが、是非桜吹雪の中で三味線を弾きたい!ということで、来週もう一度古城公園に出撃があるかもしれません。
しかし、こういう時のために、以前習った民謡もきちんと弾けるようにしておかないといけませんなぁ.....。

2004年4月3日(土)
カフェラブスプリーム

昨日は、カフェラブスプリームのライブに師匠と二人で参加してきました。
金曜の夜は仕事が佳境に入っていることが多くて、なかなか外へ出る余裕が無いのですが、無理矢理行ってきました。
おかげで今朝は6時まで仕事でした┐(-。ー;)┌

2004年4月9日(金)

先日、村松屋さんの展示会に行ってきました。
水牛の撥が、展示会特別価格で¥45Kで出ていたので、思わず衝動買いしてきました。
他にも¥80K〜90Kの水牛がいろいろあって、すべて試し弾きしてきましたが、特別価格のものが一番しっくり来たので、それに決めたのですが、、、、。
どうも一番鼈甲が堅くて弾きにくいもので、結局売れ残ったのかもしれないなぁ、と推測しています。
今まで使っていたものより、36グラム重いので、全国大会までには何とか馴れるようにしないといけません。
¥400K前後の象牙の撥も試し弾きしてみましたが、さすが手にしっくり馴染むし、良いですねぇぇぇぇ。そのうちにゲットしたいなぁぁ。。。
ということで、物欲は尽きないのでありました。

2004年4月12日(月)
指が痛い。

週末に1泊2日のツーリングがあったために、金曜と土曜の2日間三味線を触りませんでした。
今日、ツーリングから帰ってきてから、2日ぶりに1時間半ほど練習したのですが、指が痛い痛い・・・。
やっぱし毎日弾かないと指は強くなりませんね。
明日から気持ちを入れ替えて、全国大会向けてがんばらなくては。

2004年5月1日(土)
5月に突入

いよいよ5月です。全国大会まであと5日。
なかなかまとまった時間を作って練習することができなくて、まだまだボロボロの状態ですが、とにかく5月5日は頑張ってきます。
仕事の合間を縫って練習するのはなかなか辛いですね。なんとか毎日最低でも30分は触るようにしているのですが、、、。
制限時間4分なので、昨日しばらくぶりに時間を計ってみたら、4分に10〜20秒切れるくらいだったので、多少ゆっくり目に弾いても大丈夫かな・・。
あと数日しっかり練習しなくては。

2004年5月7日(金)
津軽三味線全日本金木大会

行ってきましたよーーー。
10人乗りのハイエースロングのレンタカーで、3日の夜中に出発して片道12時間かけて青森は金木町まで行ってきました。
4日は富山市から熟年の部に出場された柴原さんの応援に。さすがに柴原さん、熟年の部で優勝されました\(^-^)/バンザーイ、/( )\モヒトツ、\(^o^)/バンザーイ
5日は問題??の個人戦と団体戦です。個人戦B級に出場の三バカトリオのなかで、私がトップバッターでした。
さすがに本場津軽の会場で、200人以上の観客ということで緊張しました。なんとか無事途中で止まることもなく出番は終了、しかし習得4年以下のB級とは思えないすごい演奏ばかりで圧倒されました。
入賞する事はできませんでしたが、よい経験でした。来年は入賞を目指して頑張ります。
団体戦は、鬼のような練習の甲斐があって入賞することが出来ました\(^-^)/バンザーイ、/( )\モヒトツ、\(^o^)/バンザーイ!!! 自分的には4位のつもりです。
複数の人間で合奏するとなかなか揃わないものですが、希に自分で弾いていても毛が逆立つほどの良い演奏が出来ることがあります。今回の団体戦は、なかなかのものでしたよ。
さぁ、明日から来年の曲作りです。

2004年5月10日(月)
ちょっと腑抜け状態

金木から帰ってきてから、緊張の糸が切れてしまったのかちょっと三味線のほうは腑抜け状態です。
全国大会の前は、「全国大会が終わったらあれをして、これをして・・・」と考えていたのですが、ちょっと休養モードになってしまっています。
まぁ、いろいろやりたいことはあるのですが、とにかくホームページの整理からかな・・・と思って津軽三味線関係の画像から取りかかっています。
近日中に全日本金木大会関連は完成するつもりです。

2004年5月27日(木)
修理

以前から使っていた三味線、練習用の2番三味線ですが、師匠に言われて定塚さんに修理をお願いしてきました。
「上場通し」はてこんな字でいいのかな・・・。要するに棹減りを直すのにカンナをかけて、漆を塗ってもらうのです。
ついでに糸巻きの調整もお願いしてきました。で三味線やさん曰く、「皮もずれてしまってるし、こんなんじゃ音も悪いし、張り替えんにゃぁだめだわ・・・。」だって。
皮は違うお店で張り替えようと思っていたのですが、こう言われたら仕方がないので、ついでにお願いしてきました。
来週には修理を終えてリニューアルした三味線で頑張って練習します。

2004年6月20日(日)
高岡駅地下道

昨日は、カフェラブスプリームのライブの後、久々に高岡駅の地下道に行ってきました。
ずっと熱心に聞いてくれるお兄さんがいたり、痛く感動してくれるおじさんもいたり、刺激的で良いですね。
こんな因果な商売してなければ、もっと時間に余裕ができて、がんばって通うのですが・・・・・・。
次回は夏頃の登場でしょうか。二つ三つ芸を増やしておかねば・・。

2004年6月22日(火)
営業活動

昨日、魚津市のお店に営業に行ってきました。
本職の営業は結構慣れているのですが、津軽三味線の営業は初めての経験でした(°°;))。。オロオロッ。。・・((;°°)
一応、知人の紹介ということもあって、好意的に対応して頂いて良い感触でした。
で、話だけではだめだろう、と思い、オーナーの前で三味線を弾いてデモンストレーションしてきました。
演奏はボロボロでしたが、なかなか感動されたようで、良い返事が期待出来そうです。
本職はもういい加減うんざりしてるし、お先真っ暗だし、津軽三味線のほうに光明を求めた方が良いのかもしれません。
新川3市3町制覇目指して頑張っかなぁ・・・・・。

2004年6月28日(月)
ハードな1日でした。

昨日は、12時から「矢形舟」でライブ、その後14時から「おらとこ」でライブと、連ちゃんでした。なかなかハードな1日でした。
ハードのおまけに、不完全燃焼も連ちゃんでした???
「矢形舟」での曲弾きの時に、予定の2/3位弾き終わったところで3の糸が切れて、仕方なく後は適当につないで早々に終了しました。
で、「おらとこ」では、今度は切れないようにと新品の糸に替えて曲弾きに臨んだのですが、またしても3の糸がぷっつりと・・・・・しかも予定の半分も弾いてないのに・・。
今度は適当に流して早々に終了するのも芸がないと思い、無謀にも残った2本の糸で2分ほど弾き続けました。
1日に2度も貴重な経験???をしてしまい、なかなか有意義な1日でした、、、ということにしておきます。
帰ってきてから残していた仕事の山を片づけて、こんな時間です。やれやれ。

2004年8月3日(火)
皮がパンク

先週の木曜日のこと、一番三味線(高い方の三味線)の皮が裂けました。といっても裂ける瞬間を見たわけではないのですが、、、。
ケースから出そうと思ったときに、湿気調整の桐の板がちょっと持ち上がっていたので、とっさにやばいっ!と思ったのですが、まさしく予想的中でした。
で、昨日藤やさんに持って行って、な、なんと2時間ほどで張って貰いました。まぁ、その間よもやまの世間話を聞かせられて来ましたが(^^ゞ
最初から張ってあった村松屋さんの皮は、やはりちょっと薄めでしたね。少し薄目の皮をカン張りにすると、ああいう音になるのか・・と納得しました。
小山貢社中なんかは、薄目のカン張りだそうです(藤やの社長談)
家に帰ってきてから弾いてみましたが、師匠の音とほぼ同じ感じになったような気がします。ま、もっとも撥打ちへたくそだから、まだまだ近づけませんが・・。

2004年10月31日(日)
連ちゃんでした。

昨日は、滑川で杉本紫水先生の薩摩琵琶の発表会にゲストで参加、今日は以前住んでいた高美町公民館の文化祭にゲストで参加と2日続けて三味線弾いてきました。いずれも皆さんにすごく喜んで頂いて、感謝感謝でした。
昨日の曲弾きは、澤田勝秋さんの手をちょっと拝借していつもとちょっと変わった事をしてきました。
今日の六段合奏では、師匠が最近弾いている替え手をちょっとパクって実験を試みましたが、なかなか上手くいきました。日々精進です。
芸術の秋で??、来月は結構たくさんイベントがあるようです。

2004年11月15日(月)
斉藤真一展

昨日(14日)、滑川市博物館で開催されている「斉藤真一展」へ行ってきました。斉藤真一さんは越後の瞽女さんたちの絵を描き続けた方です。
以前10年程前のことでしょうか、偶然見たNHKの番組で斉藤真一さんの絵を特集していました。全然予備知識もなかったのですが、たいそう胸を打たれるものがあって、近くで展示されることがあれば是非行きたいものだと、常々思っていました。いろいろ調べたところ、天童市の出羽美術館に常設展示してあるということがわかり、そのうちツーリングのついでにでも行ってこようかと思っていたのですが、先だって滑川市で薩摩琵琶の杉本先生の発表会にゲスト出演したとき、会場の公民館に「斉藤真一展」のポスターが掲示されているのを発見、これは行くしかないということで行ってきました。
たまたま、14日には「瞽女の記憶」という富山の瞽女さんの本を書かれた宮成照子先生の講演もあるということだったので、こちらのほうも楽しみにして行ってきました。
斉藤真一さんの絵にはやはり胸を締め付けられるような思いがしました。瞽女さん達の唄が津軽に伝わって今の津軽民謡や津軽三味線に少なからず影響を与えたことは間違いない事と思います。津軽三味線弾きのはしくれとして、津軽のボサマと同様にやはり知っておかなければならない芸能の根底だと思います。
「瞽女の記憶」の宮成先生の講演にも、涙が出そうになることが何度もありました。越中瞽女の「千代」の生涯を書かれたこの「瞽女の記憶」は、以前に書店で見つけて購入していたのですが、パラパラとしか読んでなくて、滑川から帰ってきて改めて読み始めています。
瞽女さんの三味線を改めて聴くと、津軽のボサマの三味線に通じるものが多くありました。仁太坊のの映画では、仁太坊の母親が「はなれ瞽女」であったという設定になっていますが、これは事実のような気がします。
津軽三味線を志す者は津軽のボサマのこと、そして越後の瞽女さんの事をしっかり知ることが必要ではないかとあらためて思いました。



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